所有する不動産を売りたいと思った時、悩むのが売却の方法です。 売主様から見た不動産の売却処分方法には、大まかには2つの方法があります。 基本的には業者に売却仲介を依頼するか業者に買い取ってもらうかのどちらかです。 図: 仲介(媒介)業者を通した売却 図: 買取業者を通した売却 この他に「所有者ご自身で買ってくれる人を見つける」(”自己発見取引”といいます。)というのも理論的にはありますが、ここでは割愛します。 不動産市況が好調な昨今(この記事を書いている2017年6月現在)、不動産の買取市場も堅調です。業者である当社には毎日のように「収益不動産(いわゆる賃貸できるアパートやマンション、事務所など)を即金で買い取ります!」というFAXやメールがひっきりなしに届きます。アパートやマンションを所有されている方の中にはこうした買取業者の営業を受けた経験をお持ちの方もいらっしゃると思います。 買取する業者もだいたいの場合「不動産業者」です(たまに宅建業免許を持っていない買取業者もいるようですが、その様は業者には基本的に違法ですので気をつけましょう)。 買い取った業者は買い取った土地や建物(マンション含む)を元に、リフォームしたり、分筆、分譲したり、あるいは大規模な会社は自分でマンションやアパートを建てて付加価値を付けて、新たなお客さんに売ります。他の業者にそのまま転売するケースもあります。いずれにせよその間には買い取った不動産を再商品化して売るための様々な経費がかかります。 不動産業をやっていると、この買取業者に不動産を売却した方からのいろいろなお話を伺うこともあります。結構多く耳にするのが「あの業者の言いなりになって、持っていた不動産を買取で売ったが、その後、その業者はその倍近くの価格で売りに出していた。暴利だ。まったくけしからん。」という趣旨のお話です。不動産売買がトピックのネットの掲示板ではこんな話で溢れていますので、ご覧になったことがある方もいらっしゃると思います。 ただ業者の立場で見ると、ある程度の低い買取価格提示をするのは仕方ないのかなと思います。 仕入れた(買い取った)不動産を再商品化して再販売するにはリフォームや開発などの直接経費の他に、それを売るための広告費などの販売経費もかかります。まったく融資を受けずに買い取れる業者は稀でしょうから、金利もかかりますし、再商品化した不動産が万が一、長い期間売れなければ、販売経費や金利は業者に重くのしかかります。 一方、仕入れた不動産がすぐに再販売できるものであれば、高く買い取ることも可能です。 そう、つまりはその「すぐに売れそう」具合、売買回転がどれくらい見込めるかによって買取相場は違ってくるのです。 当社の開業以来、1年少しの短い観測からですが、だいたい以下のような相場観だと思います(パーセントの数字は仲介で売却した場合の売却可能価格に対する買取価格相場の割合)。
その他の地域は分かりません。すみません。 東京圏のマンションなど、売買回転の良い市場は、業者にとってすぐに売れる(儲かる)可能性が高く、故に多数の業者が買取競争をしており、故に買取相場も上がっていきます。マンションの買取相場が高いのは貸せる(賃貸して収益が見込める)可能性が大きいからでもあります。この市場は非常にホットです。 一方で地方に行くに連れ、売買の回転も長くなっていきますので、業者の再販売までの見込みコストや金利も上がり、よって買取相場は下がっていきます。当社の営業する軽井沢周辺での買取相場はおおよそ60%以下であり、もっと安い価格提示をしなければいけない物件もあります。軽井沢の不動産市場はどうしても不要不急の別荘地需要が多くを占め、賃貸投資などの余地も一部を除いて無いため、売買回転が長くなりがちなのです。 ご所有の不動産を売りたいと思ったら、性急にならずにまずは立ち止まり、以下のようなことを考えてみることをお勧めします。
場合によっては仲介で売った方が、必要な期限内により多くの現金を手に入れることができる可能性もあります。 当社は現在(2023年9月現在)は買取はしておりませんが、買取する業者とのお付き合いもあり、また買い取らない立場だからこその客観的な物件ご評価も可能です。ご売却を考えておられる方、こんな私のご意見を聞いてみたいと言う方は、ぜひお問い合わせ下さい。 ご所有不動産の売却を当社に任せたい!とお考えの方は、こちら から! バナークリックで「不動産売買の基礎知識」 TOPに戻ります。
0 Comments
Leave a Reply. |